通常、タイからマレーシアに行く際は、飛行機が一般的です。
冒険を求める方は、電車や、バスで渡る人もいるでしょう。
そんな中、今回は、タイからマレーシアに実際に自家用車で渡ってきましたので、紹介します。
誰がそんな情報必要としているのか疑問は残りますが、やっつけ公開します。
タイとマレーシアは陸続きです。
どちらの国も右ハンドル&左側通行なので、日本人であれば運転は難しくありません。
マレーシアとタイの間には国境線が当然あり、定められた国境点を通過して越境が可能です。
今回はソンクラー県にある、サダオという国境を利用しました。
タイ最南部のヤラー、パッタニー、ナラティワートは、日本外務省より渡航中止勧告が出ているので、
表向き、できれば避けたい地域です。
今回は、その最南部三県の手前にあるソンクラー県から、マレーシアに渡りました。
人が陸路で行くのとは異なり、
車も海外(マレーシア)に持っていくことになるので、いくつかの準備が必要です。
タイを出国する前に準備するもの
1. 運転手、同乗者のパスポート。(日本人、タイ人の場合、マレーシアの入国にあたり、ビザは必要ありません。)
2. 車のパスポート(冗談でなく、本当にそう呼ぶ)
3.タイの運転免許証(なければ国際免許証)
4. クレジットカードのPINコードの確認(マレーシアではサインより暗証番号入力が一般的)
2について、、、
車検証持参のうえ、管轄地域の陸運局に行き、
車を国外へ持ち出しするための車用パスポートの発行手続きをします。
車の所有権が自分の場合、発行は簡単にしてもらえますが、ローン支払いが終わっていない場合や、
リースの車の場合は、車検証が手元にないため、ローン会社や銀行に相談することになります。
私の場合、ローン支払いは完済、車検証も手元にありましたが、
平日に陸運局に行くことが難しかったので、近所の車検場にお願いして、代理で陸運局に申請をしてもらいました。
発行に一週間ほどかかり、費用は、車検場に手間賃込みで1,000バーツ支払いました。
直接個人で陸運に申請した場合のパスポート発行料はよくわかりません。
マレーシアに入国してからでよいもの(後で詳細紹介します)
1. マレーシアでの強制保険 期間は最短の契約で一か月有効+++リンギット
2. マレーシアでのナンバープレート(ステッカー)
バンコクからサダオ国境までは1,000キロほどです。
比較的きれいな道(4号線)が続いており、サバイバルな道はありません。
最低でも二車線以上の道になっていますが、途中、いくつか山越えがあり、
トラックが追い越し車線をふさぐように走っていることもあるので、追い抜きに苦労します。
時間帯によっては、牛と牛飼いが道路わきを歩いていることもあるので注意します。
道路標識に沿って、ソンクラー県ハジャイ市(ハートヤイ市)の手前で右折し、国境に向かいます。
タイ側のイミグレでは、バスで出国する人の建物と、車で出国する人の建物が分かれています。
イミグレ施設に車で入っていくと、まず右手に建物が見えてきます。
ガラス越しに人が並んでいるのが見えるかもしれません。
これはバスで来た人が、バスから降りて出国するイミグレになるので、今回は素通りします。
(帰りに使う入国カードをここでもらうこともできます)
そのまま車を進めると、高速道路の料金所のようなブースにぶつかります。
順番に並んで、ゲート役人の前で車を止めます。
搭乗者全員が車から降り、人と車のパスポートを提出します。
日曜などは時間外対応のため、手間賃50バーツほど取られます。
タイ国外に出るプロセスですので、特に疑ったような質問等はありません。
ここで人と車のタイ出国が完了します。
タイイミグレを抜けるとマレーシアとタイとの中間地帯になります。
免税店もあり、立ち寄ることができます。
この免税店はマレーシア地域にあり、リンギット建てで売られています。
チョコレートやヨーロッパ製の輸入ビールを安く購入することができます。
タイのスーパーで買うと100バーツほどするベルギービールのヒューガルデンですが、
この免税店では6リンギットバーツ程で販売されています。
両替所も併設しており、タイバーツ、USドルとリンギットへの両替も可能です。
なお、トイレは有料でした。
しばらく車を走らせると、今度はマレーシア側のイミグレが見えてきます。
最近建て替えがあったようで、グーグルマップも表示がおかしなことになっています。
グーグルは無視して、看板に従って入っていくと、
タイ側と同じような高速道路料金所のようなゲートがあります。
ゲート前で車を止め、車から降りて役人に書類を提出し、指紋の登録をします。
両手の人差し指を機械の上に置きます。
マレーシア入国の際、役人からいくつか質問があり、どこに行くのか、何日滞在するのか、など聞かれました。
入国が許可されれば、同じようにゲートがもう一回あり、荷物の検査があります。
といっても車のトランクを開け、役人による目視確認だけでした。
この時点で、保険には未加入、マレーシアのナンバープレート無しですが、誰からも指摘はありません。
シンガポール、マレーシア間はガソリンの満タンチェックがあるようですが、
タイ、マレーシア間では、ガソリンがどれだけ入っているかの確認はありません。
このプロセスが終われば、無事マレーシアに入国です。
マレーシアに入国したら、強制保険とナンバープレートを準備する必要があります。
最初の交差点の左手にある、新しいけど活気のないショッピングセンターに保険代理店があります。
そこでナンバープレートステッカーを作成してもらうことも可能です。
ナンバープレートはタイ文字を英語アルファベットに置き換えたものになります。
ここの従業員のおばちゃんはタイ語が通じました。
保険の登録で30分ほど時間を取られましたので余裕を持っていきましょう。
車の前と後にナンバープレートステッカーを張って準備完了です。
張る位置は前面部と後面部であれば左右どこでもよいみたいです。
タイのナンバープレートは取り外してはいけません。
グーグルマップを使っていると、
この地域あたりから、タイの電波をうまく掴まなくなってきます。
マレーシアのSIMを用意するか、ローミングできるSIMを準備したほうが良いです。
マレーシアで無事走行できる準備が整ったら、迷わずガソリンの補給をおすすめします。
マレーシアのガソリン価格はタイ価格の半額から3分の2ほどになっており、非常にお得です。
セルフスタンドが多いので、操作に慣れるまで苦労しますが、コツを掴めば簡単です。
また、セルフでのクレジットカードでの支払いの際は、給油前にPINコードを入力する必要があります。
タイにいる間に確認しておきましょう。
国境地域を過ぎて、そのまま幹線道路を南下すると、ある場所から高速道路になります。
料金の支払いにはマレーシア版ETCカードのタッチアンドゴーが必要になります。
所持していない人は案内看板をよく確認し、誤って高速道路に進入しないよう気を付けてください。
高速道路上でカードが買えるのか不明です。
私はトラブルを避けるため、一般道に迂回しました。
都市部でのタッチアンドゴーカードの入手については、こちらの記事を参考にして下さい。
マレーシア Tescoで Touch’n Go機能付きメンバーカードを手に入れる。
マレーシア ワトソンズで Touch’n Go機能付きメンバーカードを手に入れる。
交通ルールについては、それほどタイと変わることなく、安心して運転できます。
タイよりもウィンカーを出さない人が多いようにも感じました。
また、自分のペースでゆっくり走っている人が多かったのが印象に残っています。
マレーシアからタイに戻る際も、イミグレの通過は同様です。
(出国前にガソリン満タン忘れずに! お財布にやさしい。)
マレーシアで車降りて指紋確認して出国、タイで車降りて入国ですが、
飛行機のように事前に入国カードが配布されません。各自で準備するようにしましょう。
タイイミグレでの入国の際は、職業や勤務地などいろいろと聞かれました。
ただ日本人が珍しかっただけかもしれませんが。
タイ側では、トランク開けることもなく、荷物検査はありませんでした。
一連の流れで、ワイロの請求もなく、気持ちよく旅行を終えることができました。
距離も遠く、山間部は天気も変わりやすく、工事渋滞、さらには頻繁にトラックの割り込みもあり、
正直、体は疲れます。
が、なんといっても、自分の車で国境を越える感動は何事にもかえがたいです。
良い経験でした。
ビールも安く買えたしね。
ではでは。